サ高住の補助金
令和4年度(申請期間:令和4年4月1日~令和5年2月28日)
令和3年度より加わった新たな要件
1.特定都市河川浸水被害対策法に基づく浸水被害防止区域におけるサ高住の新築は原則として補助対象外
2.市町村地域防災計画に位置づけられたサ高住は、水防法に基づき、避難計画の策定及び避難訓練実施を要件とする
3.新築の場合、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律に規定する建築物エネルギー消費性能基準への適合を要件とする
4.その他、補助金増額の各要件が加わりました
サ高住補助金の注意点
これまで30社ほどのサ高住補助金の申請をしてきた経験から、絶対に落とせない注意点を解説いたします。
※令和4年度時点のものです(要件は年々変更されますので、最新情報をご確認ください)
1.建物の着工は、交付決定が出てから
補助金の手続きは、通常2回ございます。
1回目は、補助金の交付決定(ここで上限が決まります)
2回目は、竣工後に実績報告(実際にかかった費用の報告と補助金の請求)
まず、1回目の手続きを行います。これを「交付申請」といいます。
交付申請後に審査があり、無事審査(慣れていると1か月程度)に通れば補助金の上限額が決まります。これを「交付決定」といいます。
着工は、必ず交付決定が出てからでなければなりません。
皆さん工期は急ぐものです。ですから、少しでも早く着工したくて、交付決定前に着工してもバレませんか?って言われます。
しかし、絶対にバレますからダメです。
万一、交付決定前に着工した場合は、補助金は一切出ません。絶対にしてはいけない行為です。
なぜバレるかと言いますと、交付決定後、着工前の現地の更地の写真を提出します。
写真なんで、いつ撮ったものでもいいって思われますか?
写真には、当日の新聞を映り込ませなければなりません。つまり、前もって撮った写真ではダメなんです。
建設費の支払いは銀行窓口で
補助金の実績報告(補助金の請求手続き)を行う際に提出する書類の中に、請求書・領収書・振込伝票があります。
1.まず、請負契約書の金額、請求書、領収書、振込伝票の金額は完全一致していなければなりません。
これが意外と合わないケースが多いです。
関係のないものを一緒に振り込んだりしないよう、注意が必要です。
2.補助金の申請書類として、金融機関の受付印が押された振込伝票が必要です。【重要】
・現金でのやり取りは絶対にダメです。その金額分、補助金から除外されてしまいます。
・ネットバンク等で振り込んだときの、取引画面をプリントアウトしてもダメです。
万一、ネットバンクで振り込んだ場合も、一応の救済方法がありますが、金融機関によってはこの救済方法を取ってもらえないところがありました。 ですから、ネットバンクでの振り込みも、絶対にしないようにしてください。
建設費の支払いは、必ず金融機関の窓口で支払ってください。
補助金の受領は請負金額の全部を支払った後
補助金の請求手続き(実績報告)は、請負代金の全て支払い、契約書の金額、請求書、領収書、振込伝票の全てを提出する必要があります。
(もちろん、請負金額、請求書、領収書、振込伝票の金額が完全一致)
よく、補助金が入ってから残金を支払うという約束をしてしまっているケースがあります。
実績報告で提出する領収書や振込伝票は、請負代金の全てを支払っていないと用意ができません。
つまり、全ての請負代金を支払った後でなければ、実績報告ができませんし、補助金の受領もできません。
万一、このような約束をしてしまっていた場合は、金融機関でつなぎ融資を受けるなどで対処しなければなりません。
実績報告はかなり煩雑で大変です
補助金を請求する際の手続き(実績報告)は、なかり細かい作業になります。
一番細かい内訳明細について、補助金事務局と対象になるもの・ならないものを決めていく作業を行います。
補助金の対象になるか否かを確認するために、カタログや建具の図面など、追加提出する資料も膨大になります。
なかなか、本来の仕事をしながらでは、事務が滞りがちになり、補助金の入金が遅くなります。
なお、補助金の申請には期限があるため、そんなにのんびりとはしていられません。
補助金の申請事務は、専属の職員を設けることをおすすめいたします。
見積書はきっちり積算してから
1回目の手続き(交付申請)で提出する見積書(内訳明細書)は中項目程度のものを提出します。
そのため、きちんと積算せずにアバウト過ぎる見積書を提出することがあります。
実際に補助金請求をする2回目の手続き(実績報告)で提出する内訳明細書は、一番細かい明細が必要になります。
交付申請時と実績報告時にあまりに違う内訳明細は、事務作業が煩雑過ぎて手に負えなくなります。
はじめから、きっちりと積算した見積書を作成しておきましょう。
なお、変更があったときは、全ての変更点について変更説明書という書類への記載が必要になります。
着工を急ぐあまり、あいまいな計画で進めてしまうと、補助金をもらう段階になって大変困ってしまうことになります。
サ高住の登録や補助金の申請を代行
当事務所では、サ高住の登録手続き、補助金の申請代行を行っております。
サ高住の登録や補助金の制度が始まった初年度から、サ高住の業務に携わってきました。
主な申請実績
平成24年
サ高住登録(神戸市)
平成25年
サ高住登録(尼崎市)
サ高住登録(兵庫県)
補助金 交付決定 4千万円
サ高住登録(愛媛県)相談
サ高住登録(姫路市)
サ高住登録(宝塚市)
平成26年
補助金 交付決定 1千9百万円
補助金 交付決定 3千万円
サ高住登録(静岡県)一部書類作成
平成27年
補助金 交付決定 申請サポート
補助金 実績報告(尼崎市)
補助金 実績報告(宝塚市)
サ高住登録(明石市)
サ高住登録(栃木県)
サ高住登録(滋賀県)
補助金 交付決定(明石市)
平成28年
補助金 交付決定(滋賀県)
補助金 実績報告(明石市)
補助金 実績報告(姫路市)
サ高住登録(兵庫県)
補助金 交付決定(兵庫県)
サ高住登録(豊岡市)
補助金 実績報告(静岡県)
補助金 実績報告(兵庫県)
平成29年
補助金 実績報告(兵庫県明石市)
補助金 交付申請(兵庫県)
平成30年
サ高住補助金 篠山市
サ高住登録・補助金 宝塚市
サ高住補助金 枚方市
サ高住登録・補助金 神戸市
サ高住登録・特定施設入居者生活介護 兵庫県
サ高住補助金 加古川市
平成31年
サ高住補助金 姫路市
サ高住登録・補助金 尼崎市
令和2年
サ高住登録・補助金 神戸市
サ高住登録・補助金 堺市
サ高住登録・補助金 神戸市
サ高住補助金 吹田市
令和3年
サ高住登録・補助金 神戸市
サ高住補助金 西宮市
補助金の最高額:1億1000万円
補助金の最低額:1900万円
補助金の累計:7億円くらい
これまで経験したイレギュラー案件
これまで沢山のサ高住の手続きをしてきた中には、かなりレアなケースも経験してきました。
何らかの参考になるかも知れませんので、少し記載させていただきます。
・施工業者が倒産
幸い工事がほぼ完成した時期でしたので、何とか他の業者に依頼して完成したのですが、補助金の申請が大変でした。
請求書、領収書の他、図面や内訳明細などは、請負業者に提出してもらわなければなりませんから、これがないと補助金が受領できないという自体になります。
連絡がつかなくなり、どうやら倒産したのでは?ということから調査を開始しました。
そして、破産管財人の弁護士が選任され、その弁護士に協力してもらいながら、何とか補助金に申請する書類を準備することが出来ました。
補助金の窓口からは、あきらめてもらうしかない、とまで言われてました。
・運営会社の変更
通常、特に問題ありません。補助金にも影響しません。
補助金申請中に、運営会社が変わるというケースがあります。
サ高住の登録は事業承継の手続きをすることになります。補助金の方も特に問題なく手続きができます。
ただし、補助金の事務局にはその旨の連絡をしておきましょう。
・現地確認調査案件
補助金の交付申請も実績報告も写真は提出しますが、基本的に現地の確認はありません。
現地確認があるのは、豪華な設備などがある場合や建築費の単価が高い場合に、現地確認案件になることがあります。
当事務所も、現地確認案件の手続きをしたことがあるのですが、通常の補助金手続きでさえ煩雑で大変なのに、現地確認調査の対象になると、その何倍もの労力がかかります。
・改修案件
改修に対する補助金は、新築とは比べられないくらい大変な作業になります。
専門知識も必要になりますし、当事務所はとても出来ないと思い、現在は改修案件はお断りしています。
・有料老人ホームからサ高住に計画変更
有料老人ホームとして進めていたが、サ高住に変更するという案件です。
有料老人ホームとして建築確認が出て着工し、少し工事が進んでいたところでのサ高住への変更です。
まず、サ高住の補助金は、事前着工した場合は対象外になりますので、その件について補助金窓口に確認すると、既に有料老人ホームとして着工している場合も事前着工になるので対象外であるとの回答でした。
その上で、着工した部分は全て除去し、更地に戻してからであれば補助金の対象になるというものでした。
例えば、既に打たれた杭については、その杭を再利用するかしないかに関わらず、すべて除去する必要があるとのことでした。使わないからといってそのまま埋まったままでは対象外ということでした。
なお、更地に戻す作業についても、写真等にて工程の報告やその請負契約などを提出する必要がありました。
オフィス結いの業務内容
社会保険労務士法人オフィス結いは、行政書士と社会保険労務士のWライセンスにより、法人設立、指定申請、就業規則、助成金、労務管理、給与計算代行など、許認可だけではなく事業開始後も適正な労務管理など幅広くサポートできます。
指定申請
介護保険事業の指定申請の他、障害福祉サービスや老人ホーム・サ高住などの行政手続きを代行します。
法人設立
株式会社、合同会社、一般社団法人などの設立やNPO法人、社会福祉法人、医療法人の認可申請なども対応しています。
助成金・処遇改善加算
雇用保険適用事業所なら、助成金を活用できる場合があります。処遇改善加算やサ高住の補助金なども手続きしています。
労働社会保険
労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金など、労務手続きを代行します。
労務管理(顧問契約)
就業規則、賃金規定、36協定の作成や届出の代行、給与計算事務の代行など、適正な労務管理をサポートします。
医療法人による介護事業開設
医療法人による介護・福祉事業の手続き、医療法人の定款変更認可申請などを数多く手がけております。